手の外科症状【デュピュイトラン拘縮】

デュピュイトラン拘縮


フランスの外科医、ギヨーム・デュピュイトランが初めてこの病気の詳細を報告したことからデュピュイトラン病と名付けられました。
手のひらから指にかけて、しこりやこぶのようなものが生じ、皮膚が引きつり指が伸ばしにくくなったり、手のひらを開きにくいなどの症状を起こす疾患です。

薬指と小指から手のひらの中央にかけて発症することが多いですが、他の指や足の裏に生じるケースもあります。
発症の根本的な原因は、未だはっきりと解明されていませんが高齢の男性に比較的多くみられるほか、家族に同じ病歴がある方、糖尿病、手に外傷のある方などがなりやすいといわれています。
痛みを感じる事はありませんが、急に症状が悪化することもありますので、早期治療が望まれます。

治療方法

《保存療法》

痛みを感じる事はほとんどないため、日常生活に支障がなく、外見上にも問題がない場合は経過観察をします。
ただし、自然に改善することはありませんので治療をお勧めします。
手掌腱膜が硬くなっている場合は症状を引き起こす要因ともなっている、コラーゲンを分解する薬剤を局所注射することで拘縮を断ち切ります。

《手術療法》

指が引きつり痛みが出たり、指の変形で日常生活に支障をきたすようになると、皮膚の突っ張りをとる手術(腱膜切除)を行います。
全身麻酔での手術となり2泊程度の入院が必要です。
手術後は装具装着やリハビリも検討します。

Category: 手外科症状別.