手の外科症状【マレット変形】

マレット変形

マレットとは英語で槌のことで、指の第一関節が折れ曲がってまっすぐ伸ばすことが出来ない様子が槌のように見えることからこの名前がつけられました。
野球やバレーボールなどでボールが指先に当たった時などに起こる「突き指」の一つとされ、放置される事も多いようです。
第1関節を自分で伸ばそうと思っても伸びず、補助があれば伸ばすことが出来る状態になります。
病態には、指を伸ばす伸筋腱が切れたために生じる、腱性マレット指と、第1関節の関節内の骨折が生じ、伸筋腱がついている骨が関節内骨折を起こしてずれた状態となる、骨性マレット指の2つのタイプがあります。
そのまま放置してしまうと回復しにくくなるため、いずれにしても早期治療が重要です。

治療方法

病態や受傷後の経過期間によって治療法は異なります。

《保存療法》

腱性マレット指の場合、8週間程度装具を装着し、第1関節を伸ばした状態で固定することで、断裂した腱の癒合を目指します。装具は途中で外すことはできませんが、つけたまま手洗いやお風呂に入ることが可能なため、清潔に保てます。

《手術療法》

骨性マレット指で骨折を伴う場合、2本の鋼線を挿入し8週間程度関節を固定し癒合を図ります。手術は日帰りで行います。 鋼線で固定している間は、鋼線が皮膚から露出しているため、清潔に保つことが必要です。癒合が確認できれば鋼線を抜き、第1関節の動きが良くなるまで、通院しながら治癒過程の確認し、状態に応じてリハビリを行うこともあります。

Category: 手外科症状別.